AIのキャラクターと会話するアプリ「Character.AI」は、2024年には月に2,000万人が使っていた。その運営会社が10月12日、米連邦破産法11条の適用を申請した。社員の多くは、すでにディズニーに移っている。
裁判所に出された書類によると、AIの開発と運用の費用がかさんだうえに、訴訟や規制への対応が重なり、十分な資金を生み出すことができなくなったという。同社は、チャットボットが10代の利用者に自傷を促したなどとして複数の訴訟を起こされ、2025年には、18歳未満の利用者がキャラクターと自由に会話する機能を止めていた。2025年8月から約28社に買収を打診したが、「訴訟と規制の重荷が大きすぎる」という反応が返った。提案は1件しか来ず、それもまとまらなかった。
そこで9月18日に結んだのが、ディズニーとの合意だ。ディズニーはCEOを含む社員の過半数を採用し、声をかけられた社員の大半が応じた。Character.AIには2,000万ドルを払い、同社が開発したモデルの学習や安全対策、年齢推定、推論などの技術を使う権利を得る。権利は非独占のライセンスだ。アプリやブランド、利用者のデータ、完成したモデルは含まれない。書類には、ディズニーは利用者向けのサービスを「買うことも、運営することもない」とある。
一方で、移ってくる約65人には、報酬と引き留めのための資金を合わせて、3年間で約1億8,000万ドルを見込んでいる。会社に払う額の9倍にあたる。
合意と同じ9月18日、ディズニーはCharacter.AIの前CEO、カランディープ・アナンドを、新たに設けたCTOに迎えると発表していた。ディズニーは2025年、自社のキャラクターを無断で使っているとして、Character.AIに使用の中止を求めていた。
ディズニーに移った社員は、最長で5か月、無償でアプリの運営を支える。入札は11月23日に予定されている。ほかに買い手が現れなければ、サービスは終了する。
