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学歴より「AIを使いこなす力」 ウォール街の評価が変わりはじめた

Photo: Selby Jennings

仕事でAIを使うよう会社から求められる人は増えた。米国の金融業界では、AIを使いこなす力が、給料や昇進を左右しはじめている。

金融業界専門の人材紹介会社Selby Jenningsが、8月に米国の金融業界で働く人事担当者500人に聞いた。25%が、AIを使いこなす力を昇給や昇進、ボーナスに結びつけていると答えた。30%は、正式な人事評価で、社員にAIをどう使ったかを申告させている。

採用で重く見るものも変わってきた。次の採用で最も重視するものとして「AIツールを使いこなす力」を挙げた人は40%で、「AIの出力の誤りを見つけて直す力」が33%で続いた。「名門大学の学位」は13%にとどまった。同社のマネージングディレクター、ベン・ホジックは「何十年ものあいだ、ウォール街は決まった経歴や学位、経験を持つ人材を求めてきた。AIがその枠組みを壊したが、多くの会社は、まだ新しい枠組みを築いていない」と話す。

ただ、その力をどう評価するかは定まっていない。31%は、候補者のAIの力を自信をもって見極めることができる人が社内にいないと答えた。募集している職で求める「AIのスキル」が何を指すのか分からないという人も16%いた。過去1年で、面接する応募者のうち条件を満たしていない人の割合が増えたという人は、半数にのぼる。

同社の採用責任者が米メディアSemaforに話したところでは、AIの力を報酬に結びつける動きは、大手の銀行や投資会社より、フィンテックの新興企業や中小の会社で目立つという。

同社の幹部ディラン・ゴメスは、ロイターにこう話している。「報酬のどれだけをAIの使い方や成果に結びつけるか、決まった計算式はまだない。来年までには、もっとはっきりしてくるだろう」