2025年1月、DeepSeekは低い開発費で作った高性能なモデルで世界を驚かせた。米国では、海軍やNASAがすぐに使用を禁じた。その対象が、いま広がっている。
米国土安全保障省(DHS)が、連邦政府の機関に出していた命令を公表した。DeepSeekとその関連会社の製品を、調達の対象から外す。すでに使っているものは、システムから取り除く。取り除く対象には、DeepSeekを使って他社が作った製品やサービスも含まれる。
マークウェイン・マリン長官が命令に署名したのは7月24日で、公表まで3か月近くかかった。BBCによると、禁止はすでに7月末から適用されている。各機関が例外を求めることができる期間は署名から60日で、公表より前の9月22日に締め切られている。
命令は理由として、DeepSeekのサーバーが中国にあり、中国の法律では政府のサイバー部門や情報機関が民間企業のシステムに広くアクセスすることができる点を挙げる。政府の職員がプロンプトに入れた情報が中国に渡るおそれがあるほか、DeepSeekのサービスでは、アカウントの作成時に同社が個人情報を集めており、利用者を追跡している可能性もあるという。iOSアプリには、深刻な脆弱性がいくつも見つかっているとも書いている。
対象は、財務省や国務省、司法省といった文民の機関だ。国防総省や情報機関、国家安全保障にかかわるシステムは含まれない。一般の利用者や民間企業がDeepSeekを使うことを禁じるものでもない。
マイクロソフトやAWSは、DeepSeekのモデルを自社のクラウドで提供している。米国内のサーバーで動くこうしたモデルが対象になるのかは、命令には書かれていない。国防総省は2025年に使用を禁じたあとも、中国のサーバーにつながらない「Ask Sage」を通じて、職員がDeepSeekを使うことを認めていた。
中国外務省の毛寧報道官は20日の会見で、「中国企業の合法的な権益を断固として守る」と述べた。
