会議にAIの議事録係を入れる会社は増えた。2025年11月に日本語にも対応したOtter.aiが10月20日、これまでに集めた資金の6倍を超える額を手にした。
Otterがめざすのは、会議で話されたことを、社内で検索して仕事に使える情報としてためていくことだ。4月にはMCPに対応し、ChatGPTやClaudeから、Otterにたまった会議の記録を読み出すことができるようにした。Otterの側からも、GmailやNotion、Salesforceのデータを引くことができる。7月には、会議の最中にAIが助言を出す「Live Assist」を加えた。今回の資金は、大企業向けの販売や海外での展開、製品の開発にあてるという。
出したのは、米投資会社ゼネラル・カタリストの「Customer Value Fund」で、額は3億2,000万ドル。Otterが株式を渡す出資ではない。同社の説明によると、このファンドは営業や広告にかかる費用を先に負担し、それで増えた顧客からOtterが得る売上の中から、あらかじめ決めた上限額まで返済を受ける。思ったほど顧客が増えなければ、損をかぶるのはファンドの側だという。同じファンドは2025年、Grammarlyにも10億ドルを出している。TechCrunchによると、Otterがこれまでに集めた資金は合計5,000万ドルで、最後の調達は2021年だった。
同社の発表では、利用者は世界で4,000万人を超え、フォーチュン500に入る企業の86%以上で使われている。2025年3月にはARRが1億ドルを超えた。社員は200人足らずだった。
AIの議事録には、Granola、Fireflies.ai、Read AIなど、資金を集めた競合が多い。TechCrunchは、顧客をつなぎとめることがOtterの課題になると見ている。2025年8月には、参加者の同意を得ずに会話を録音し、AIの学習に使ったとして集団訴訟を起こされた。裁判所は今年8月、盗聴やプライバシーをめぐる訴えについて、Otterの却下の申し立てを退けている。
最高マーケティング責任者のアレックス・ゲイは、TechCrunchにこう話している。「会議に入ると、最初の20分は、前回までに話したことをおさらいして、全員の認識をそろえるのに使ってしまう」
