教師が研修で教わるのは、こんな使い方だ。教師が同じ日の小テストの結果をもとに、あすの教材を生徒ひとりずつ作り分ける。教科書の文章を、その子の読解レベルや母語に合わせて書き直す。いま米国の教師が無料で学んでいるのが、このAIの使い方だ。研修の名前は「Google AI Educator Series」という。
大学の教師が学ぶのは、たとえばGemini Notebook(旧NotebookLM)の使い方だ。教師がこれに授業の資料を入れておくと、学生は自分用の学習ガイドや図解を作成できる。学生は同じ資料から、二人のAIが会話するポッドキャストも作成できる。
グーグルがこの研修を始めたのは2026年2月だ。米国の教師600万人全員に無料で提供すると発表した。対象となる教師が教える子どもと学生は、7400万人にのぼるという。
グーグルは9月21日(米国時間)、研修をさらに広げるため、非営利団体のデジタル・プロミスに400万ドルを拠出すると発表した。
研修はグーグルと教育団体のISTE+ASCDが組んで作った。中身を書いたのは現役の教師で、教師が教師に教える形をとっている。
グーグルによると、これまでの教師向けAI研修は、教師が何時間も取られる。そのうえ、習ったことを教師が授業でどう使えるのかもはっきりしなかった。今回の講座は1回分が短く、教師は空いた時間に少しずつ受講できる。題材はGeminiやGemini Notebookなど、すでに誰でも使えるAIツールで、その日の授業にそのまま持ち込める例がついてくる。講座はグーグルの教育認定サイトに英語で並んでいる。教師が1回分を終えるごとに、身につけたAIスキルを示すバッジがたまる。
デジタル・プロミスは400万ドルを使い、州の教育庁や、地域の公立学校をまとめる学区と組んで、その土地に合わせた研修や教師同士のネットワークづくりを支えていくことになる。就職の準備を担うコミュニティカレッジの講師にも、日々の仕事や授業にAIを取り入れる方法を学ぶ機会を用意するという。
デジタル・プロミスは9月の発表から2年かけて、大学など高等教育の教師が何をどう学べばAIを使いこなせるようになるかを調べる。調査の結果は無料のガイドにまとめ、一般公開するという。
出典
- Expanding free AI training for educators(The Keyword、2026年9月21日)
- Google launches AI literacy training for 6 million U.S. educators(The Keyword、2026年9月23日確認)
- Google AI Educator Series(Google Edu Certification、2026年9月23日確認)