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AI作曲のSunoを訴えたワーナーが、 新モデルでは手を組んだ理由

Photo: Suno

AI作曲サービスのSunoを著作権侵害で訴えていたワーナー・ミュージックが、9月9日に出た新モデル「v6」では手を組む側に回った。Sunoでは、歌詞や曲の雰囲気を文字で入力すると、歌入りの曲を作れる。v6は、ワーナーが許諾した音楽で作った最初のモデルだ。

訴えた会社が今度は音楽を許諾した

ワーナーは2024年6月、ユニバーサル・ミュージック、ソニー・ミュージックとともにSunoを訴えた。許可なく音楽をコピーしてモデルに取り込んだ、という訴えだった。ワーナーとSunoは2025年11月に和解し、提携に転じた。ユニバーサルとソニーは訴えたままで、裁判は続いている。

ワーナーが見込んだのは、Sunoの成長を音楽家の収入につなげることだった。同社CEOのロバート・キンセルは和解時の発表で、Sunoの利用者と収益が急速に伸びるなか、収入を増やし、ファンに新しい音楽の楽しみ方を提供する機会だと説明している。その前提として挙げたのが、音楽の使用許諾と、アーティストが自分の名前や声などの使用を選べることだ。

ワーナーは和解時の発表で、Sunoが音楽の使用許諾を受けて新モデルを2026年に出し、旧モデルの提供を終えるとしていた。今回のv6がその最初のモデルで、以前のモデルは公開と同じ9月9日に提供を終えた。旧モデルで作った曲はライブラリーに残る。

Sunoの最高製品責任者ジャック・ブロディは、音楽業界誌Music Business Worldwideに、v6はゼロから学習し直したと説明している。学習に使ったのは、提携先から許諾を受けた音楽と、利用者がどちらの曲を選んだかという好みのデータだという。ワーナーの曲のうちどれを学習に使うかは、ワーナーが選んだとも話した。Sunoは公開日から売上の一部を提携先に支払い、所属アーティストへの配分は権利者側が決めるという。

Sunoで作った曲を配信するには

有料会員が作り、契約中にダウンロードした曲には、商用利用の権利が付く。収益化してもSunoは取り分を求めない。著作権が認められるかどうかは各国の制度次第だと、Sunoは断っている。無料プランでも新モデルのv6-miniで曲は作れるが、ダウンロードは原則できず、商用利用の権利も付かない。

配信の窓口は一つ増えた。独立系アーティストの配信を手がけるBelieveと傘下のTuneCoreは、Sunoで作った曲の配信を断っていた。SunoはBelieveとの提携の発表で、両社が新しいモデルで作った曲を受け付けると説明している。この配信には、Suno製だと機械で見分けられる印(音声の透かし)と、ダウンロードの上限が適用される。上限はAIで作った曲が配信サービスへ大量に流れ込むのを防ぐためだと、Sunoは説明している。

作り方については、v6の発表によると、できあがった曲を作り直さずに、「サビをゴスペル合唱にして」と頼めばその部分だけを直せるという。

次はアーティスト本人が参加を選ぶ

Sunoは次の製品として、アーティスト本人が参加するかどうかを選び、参加すれば報酬を受け取る仕組みを予定している。ブロディはRolling Stoneに、参加を選んだアーティストの既存曲を利用者がリミックスできる方向だと話した。

一方、今回のv6の学習に使われたワーナーの曲について、どの曲を渡したか、所属アーティストがどう同意したかは公表されていない。

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