会社がAIを導入しても、自分の仕事のどこに使うかは、結局その社員が探すことになる。Uberは10月22日、世界の全社員3万人に「ChatGPT Work」を使わせると発表した。
ChatGPT Workは、社内の業務にAIを組み込んで働かせるためにOpenAIが7月に出した企業向けの製品だ。Uberは今年、まず1,000人に配って試した。財務、オペレーション、プロダクトと部署をまたいで渡したところ、早くから使いはじめた人の8割はエンジニアではなかったと、エンジニアリング担当副社長のスマント・スクマールが米メディアのTechCrunchに語っている。
その1,000人が何に使ったのか。オペレーションの複雑なデータを読んで傾向を見つけ、打つ手をまとめる。研修の教材を、市場ごとの言語に合わせて作り直す。日々の仕事を管理するためのダッシュボードを、自分の担当に合わせて作る。スクマールが挙げたのはこの三つだ。
全社に配ったあとも、何に使わせるかは決めていない。同社はAIを社内のどこからでも呼び出せる状態にしておき、使い方は各チームに試させるという。今年に入って30人のAIエンジニアを各部署と組ませ、2週間で自分の仕事の重要な部分を自動化させたこともある。技術に詳しい人と、その仕事を深く知る人が組むと、どれだけ自動化できる仕事が残っていたかが、この「AIポッド」で分かったとスクマールは話す。
いくら払うのかは明かしていない。同社が見るのは、社員がどんな場面でAIを呼び出し、どんな作業の手順を組み立てるかだ。その結果を評価して、事業全体でAIをどう広げるかを決めるという。
OpenAIが企業向けの商売を急いで広げているのは、最大の競争相手であるアンソロピックとの争いのためだ。消費者向けのブランドとして知られていた同社は、企業の顧客からも支持を集めてきた。
